最近の葬儀事情について

遺品整理の体験談・失敗談

多くのご家庭では、個人が亡くなった場合に形見以外に不必要なものが多く残ります。故人の遺品をすべてを残してもいいのですが、そこはご家庭の事情に寄り切りで、多くの方が何らかの遺品を処分していく方が多いです。ここでは遺品の整理についての体験談や失敗談をご紹介します。

必ず遺品は分別しましょう、後悔しますよ

遺品整理の失敗談!:大切な物の分別を事前にやっていなかったについて書かせて頂きます。
基本的には、誰でもいつ、自分が死ねかは予測できないものです。
そのため、生前に遺品の整理を思いつく人は多くはないようです。
大切な物は記念写真、特に家族で生活した証や友人との付き合いでもらったものなどです。
普通は、亡くなれば写真も含めて遺品処分するという考えの人が多いようですが、
死の心構えが十分にできている人は、遺影まで自分で用意している人もいます。
特に残された家族に迷惑がかからないように、通帳とか印鑑などの保管場所は家族が
わかるようにしておいたほうが良いと思います。
また、遺書などがあればそれに基づいて遺品整理することもあります。
つまり、残された人のことも考えた身辺整理というのはとても大切なことではないでしょうか。
それは、生前の普段の心構えであり、責任のある行動だと思います。
物は永遠にあるようで価値あるものはいつまでも残したいものですが、絶対に残せるという
保証がないのも事実です。
できることは生前のうちにやっておくという気持ちで良いのではないでしょうか。
間違いなく、それが最低限でも人間としてできる行為なのだと思います。

業者選びは慎重に

親族の遺品整理を終え、後は不用品の処分となりトラックを借りて自治体の清掃センターに持っていきました。ところがスプリングの入ったベッドや古い水冷式クーラーなどの引き取りが拒否され、自分で業者に持って行って処分するように言われてしまいました。仕方がないので、トラックに処分しきれない不用品を積んだまま周辺を探してみると「遺品整理もお任せください」と看板を掲げている便利屋の様なお店がありました。店舗裏には粗大ごみの様な物が積み上げてあり、何台かお客の車も来ていたので話だけでも聞こうとトラックを停めました。すると、トラック一台分まるまる処分してくれると言うし処分費も思ったよりも安かったので、その場で全部引き取ってもらったのです。ホッとして帰って数か月後、親族の家に警察から電話があったと聞いてびっくりしました。なんと、山中に親族の遺品が違法投棄されていたというのです。なんでも、ベッドやクーラーなど大型の不用品の他にダンボールがいくつかあって、そこに親族の名前と住所が書かれた宅配便の伝票が貼ってあり、それをもとに連絡してきたとの事でした。私は仕方なく説明をしに警察に行き、処分を頼んだ業者の名前を出しました。しかし、警察が業者に連絡しようとすると電話がつながらず、調べたところその店舗はもぬけの殻だというのです。どうやら違法業者だったようでした。結局それらの遺品はそっくり戻ってきたので、仕方なく資格を持った業者に引き取ってもらいましたが、きちんと処分したら結構な額になってがっくりきました。もっとよく調べてから処分すればよかったと後悔した出来事でした。

間違って遺品を処分してしまった

田舎で1人暮らしだった祖母が亡くなり、息子である父と嫁である母、私と弟の4人で後片付けをしに行きました。いわゆる遺品整理です。父は1人っ子でしたが、仕事の関係で故郷を離れ結婚後も親と同居はしていませんでした。祖父が亡くなった時、さすがに1人にしておくのは心配なので、こちらに呼び寄せようとしましたが祖母はかたくなに拒否、住み慣れた土地を離れるのは嫌だと1人で暮らしていたのです。自宅で倒れているのを近所の人が発見し、病院に搬送されましたが翌日亡くなってしまい、父はとても後悔しています。遺品整理を行いながら、父がとても辛そうなのを見ると私たちも胸が痛みました。高齢者の独り暮らしだったからか、自宅は不用品であふれ整理も大変でした。取りあえず、貴重品は別にして明らかに処分しなければならないものはどんどん外へ出していきました。その中に、竹で作られたようなボロボロのケースもありました。私は中を確認したのですが、古い衣類が畳んで入っていたようなのでカビ臭いこともあり回収に来てくれた業者が来たときにそのまま積んでしまったのです。ところが、その日は一旦引き上げようという時になって、父が「行李がなかったか」と聞いてきたのです。行李とは、あの竹のケースのことでした。業者の車に積んでしまった事を告げると、父は真っ青になってしまいました。そして回収業者に連絡し、持って行った不用品の行方を尋ねました。すると幸いなことに、翌日処分場に持っていくためまだ車に積んであるというので家族でそちらに向かい、積みあがった不用品の中から行李を発見することができました。業者に迷惑をかけたことをわび、その晩宿泊するホテルで行李を開けてみると衣類の中から通帳と印鑑がいくつか出てきました。それは父名義の物で、かなり古くて金額もわずかなのですが毎月きちんと積み立てられた数字が几帳面だった祖母らしいなあと思いました。父によると、祖母は父が子供の頃から親に何かあった時はこの行李を開けて、自分でちゃんとしていくのよと教えてきたというのです。1人っ子である父を心配して祖母が大切に残そうとしたもの、それはお金ではなく祖母の想いだったのだと胸が熱くなりました。処分されなくて本当に良かったです。